Rapid Ext JS 1.1.1の新機能

Senchaチームは、開発をスピードアップし、メンテナンス性の向上、優れたユーザーエクスペリエンスの構築を容易にするSencha Rapid Ext JSの新リリース「Rapid Ext JS 1.1.1」を発表しました。
Visual Studio Codeへのシームレスな統合、Sencha Architectプロジェクトの容易な移行など、ユーザーの皆さんから要望の多かった機能を搭載したRapid Ext JS 1.1.0に続き、Rapid Ext JS 1.1.1では、ワークフローの合理化、UIデザインエクスペリエンスの向上などにフォーカスし、数多くの品質強化が施されています。
このリリースでは、開発ツール、アプリ管理、デザインビュー エクスペリエンス全体にわたる品質を大幅に向上する重要なアップデートが提供されます。また、大規模で複雑なアプリケーションでの作業をよりスムーズにするための改善も行われています。
バージョン1.1.0で導入された主な機能のおさらい
主な機能
- Sencha Architect 統合: 既存のSencha ArchitectプロジェクトをVS Code 内で直接開いて管理できます。デザインビュー、コンポーネントのドラッグ&ドロップ、構成の容易な変更などといったローコード開発の機能がサポートされ、ワークフローの簡素化、コード再利用の最大化が可能になります。
- マルチプロジェクトのサポート: VS Codeワークスペース内で、複数のプロジェクトにわたってRapid Ext JSを有効することが可能になりました。これにより、柔軟性とより高度な制御が可能になります。
- 安定性と互換性の向上: デザイナーのCPU使用率の改善、他のVS Codeプラグインとの互換性の向上、「分割ビュー」と「デザインビュー」機能の安定化により、よりスムーズで高い生産性を実現する開発エクスペリエンスを提供。新バージョンに移行したアプリケーションは完全に互換性があり、シームレスな移行を可能にします。
- Sencha Visual Studio Codeプラグイン のサポート: Rapid Ext JSに加えて、Sencha Visual Studio Codeプラグインもサポート。Ext JS IntelliSense、コード検査、ドキュメント検索が利用でき、よりスムーズで効率的な開発エクスペリエンスが提供されます。
Rapid Ext JS 1.1.1の機能ハイライト
新しくなった開発ツールでより迅速にアプリを構築
VS Codeアプリパスビューでマルチプロジェクトのワークフローを効率化
VS Codeの設定画面で、 Rapid Ext JSアプリのフルパスを簡単に確認できるようになりました。これにより、複数のプロジェクトにまたがるワークスペース間を移動する際に、より明確なコンテキストを把握できるようになり、大規模なエンタープライズ環境での設定作業が簡素化されます。
Visual Studio Code拡張機能の設定でプロジェクトパスを表示
ワンクリックビルド: 動的パッケージを開発用か本番用かを選択
新たに「ビルドスクリプトの選択」オプションが追加されました。これにより、開発者はこのインターフェイスから直接、開発ビルドモードと本番ビルドモードを簡単に切り替えられるようになりました。これにより、開発中のパフォーマンス最適化やデバッグがより迅速かつ直感的に行えるようになり、ワークフローが簡素化されます。
さらに、 app.json で定義された動的パッケージは、大規模なアプリケーションを個別のバンドルに分割することで最適化を支援します。これにより、最初に必要なコードのみが読み込まれ、追加のリソースは必要に応じて読み込まれるようになり、ロード時間とスケーラビリティが向上します。
ユーザーが選択できるビルドオプション
自動サイズ変更ヘルプツールチップ
フローティングヘルプパネルがさらにスマートになりました。ツールチップはコンテンツに応じて自動的にサイズ調整されるため、プロジェクトのコンテキスト内でドキュメントが読みやすくなりました。もう手動でスクロールしたりサイズ変更する必要はありません。
設計環境でのよりスムーズな操作
TabPanelコンテキストメニュー
タブの追加がさらに便利になりました。TabPanelのタブバーを右クリックするとコンテキストメニューが開き、すぐに新しいタブを追加できます。これは小さな変更ですが、日常的な作業での時間節約に貢献します。
品質およびパフォーマンスのアップデート
今回のリリースでは、安定性、使いやすさ、そして開発者エクスペリエンス全体を向上させるため、いくつかの重要な修正と機能強化を実施しました。以下に概要をご紹介します。
- Rapid Ext JS に移行されたプロジェクトは、レイアウトがフリーズすることなくスムーズに実行されるようになり、一貫したパフォーマンスが保証されます。
- コンボボックス パッケージの更新により、正しい選択と適切な依存関係の読み込みが保証されます。
- グリッド列の品質が向上し、安定した信頼性の高いグリッド相互作用が保証されます。
- ロックされたグリッドのドラッグ&ドロップ エクスペリエンスが強化され、ロックされたグリッド セクション内でスムーズに実行できるようになり、レイアウト調整がより直感的で効率的になりました。
- スパークライン円グラフのツールヒントが正確に表示されるようになり、重要なデータの分析情報にすぐにアクセスできるようになりました。
- アプリの実行時の起動安定性が向上し、プロジェクト全体の信頼性が向上しました。
- 構成定義におけるデザインビューの柔軟性が向上し、デザインビュー内で直接構成定義を削除できるようになり、UI 調整がより迅速かつ合理的になりました。
Rapid Ext JSを試してみよう
Rapid Ext JS 1.1.1は今すぐ使い始めることができます。VS Code環境内で最新バージョンにアップデートすれば、すぐに新機能や改善点を体験することができます。
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近年、さまざまな業界でグリッドの使用が著しい増加傾向にあります。これは、より大きなデータセットの処理と分析の必要性が増していることに起因します。金融、ヘルスケア、物流などの分野では、データを正確に操作する必要性が高まっています。これらの業界では、意思決定にスピードと正確性が求めらます。そうしたプロセスを強化するために JavaScriptグリッドが必要とされているのです。