Ext JS 7.9 と Rapid Ext JS 1.1 をリリース

Senchaチームは、開発をスピードアップし、メンテナンス性の向上、優れたユーザーエクスペリエンスの構築を用意にするSencha Ext JSの最新バージョンExt JS 7.9とRapid Ext JS 1.1を発表しました。
Ext JS 7.8では、グリッド、ClassicツールキットのFroalaエディタサポートなど、ユーザーの皆さんからの数多くの要望に応え、機能強化を実施しました。そして、7.9では、Classic / Modernの双方のツールキットの品質向上に加え、Grid、Calendar、Date、ComboBox、Storeなどの強化を実施しています。このリリースでは、フレームワークの中核的な強みとなる安定性、パフォーマンス、そしてグローバル対応にフォーカスしています。
Rapid Ext JS 1.1は開発者の生産性向上において、新次元の能力を提供します。Visual Studio Codeとのシームレスな統合、オーバーヘッドの削減、そしてSencha Architectプロジェクト向けの容易なマイグレーションパスの提供により、より迅速かつスマートな開発が可能になります。このダイナミックな2つのリリースにより、そのパワーと効率性の完全な両立が実現され、開発者は、トラブルシューティングではなくイノベーションに集中できるようになります。
Rapid Ext JS 1.1: 開発ワークフローをスピードアップ
Rapid Ext JS 1.1は、使い慣れたVisual Studio Code環境で、Ext JSの開発プロセスをスピードアップできるように設計されています。主な機能は以下のとおりです。
- Sencha Architectの統合: 既存のSencha ArchitectプロジェクトをVS Code 内で直接開いて管理できます。デザインビュー、コンポーネントのドラッグ&ドロップ、構成の容易な変更などといったローコード開発の機能がサポートされ、ワークフローの簡素化、コード再利用の最大化が可能になります。
- マルチプロジェクトのサポート: VS Codeワークスペース内で、複数のプロジェクトにわたってRapid Ext JSを有効することが可能になりました。これにより、柔軟性とより高度な制御が可能になります。
- 安定性と互換性の向上: デザイナーのCPU使用率の改善、他のVS Codeプラグインとの互換性の向上、「分割ビュー」と「デザインビュー」機能の安定化により、よりスムーズで高い生産性を実現する開発エクスペリエンスを提供。新バージョンに移行したアプリケーションは完全に互換性があり、シームレスな移行を可能にします。
- Sencha Visual Studio Codeプラグイン のサポート: Rapid Ext JSに加えて、Sencha Visual Studio Codeプラグインもサポート。Ext JS IntelliSense、コード検査、ドキュメント検索が利用でき、よりスムーズで効率的な開発エクスペリエンスが提供されます。
Ext JS 7.9: 品質強化と開発者の生産性向上
Gridの強化
- よりスムーズな仮想スクローラーのサイズ変更
- 仮想ストアでの複数選択を適切にサポート
- 古カスタマイズされたグリッドでのタイトルバインディングの改善
- 列のサイズ変更をキャッシュされたアイテムに正しく適用
- Ext.grid.selection.Model内の非推奨メソッド参照を削除
コンポーネントの安定性
- ComboBox: フィルターの保持を改善。入力フィールドが空の場合でも一貫した結果を取得
- Calendar: 日/週表示でのイベント表示の強化、イベントフィルタリング機能も改善され、よりスムーズなユーザーエクスペリエンスを実現
- Tabs: レイアウトの安定性を向上。すべてのズームレベルでサイドタブの一貫性を維持
ローカライゼーションを洗練
- プロダクションビルドでのエクスペリエンスを向上させるローカライゼーションの強化
- 両ツールキットの日本語翻訳をより正確かつ明確化。ユーザーエクスペリエンスを向上
パフォーマンスの最適化
仮想ストアの複数選択処理が改善され、大規模なデータセットを扱うアプリケーションのパフォーマンスが向上しました。
- リモートフィルタリングと並べ替えの動作を強化
- 日付処理の改善:
- Ext.Date.diff は正確なDAYとWEEK値を返す
- Ext.Date.parse は夏時間シフトを正しく処理
詳細は、こちらのドキュメントをご確認ください。
ツールとSencha CMDのアップデート
- Sencha CMDの機能強化:
- Ext JS 7.9のサポートを提供
- LinuxでのJavaパス検出の改善
- オープンツールの安定性:
- NPMパッケージのインストールがNode.js v20 (LTS)で動作可能に
- Ext JS 7.9のサポートを提供
Ext JS 7.9は機能強化と安定性を提供。開発者とエンドユーザーの双方にとってよりよいエクスペリエンスを保証します。
ReExt 1.1
ReExtはReactとExt JSの強力なフレームワークを繋ぐブリッジ機能を提供します。これにより、React開発者は140以上のUIコンポーネントを搭載したExt JSの豊富なライブラリを活用し、堅牢で高性能なWebアプリケーションを構築できます。これらのコンポーネントには、強力なGrid、Tree、Chart、Calendar、D3などが含まれます。ReExt 1.1は、最新のExt JSバージョン7.9をシームレスにサポートします。
バージョンサポート
Sencha Upgrade Advisor v7.9、Sencha Architect v4.3.7、Sencha Themer v1.4.5でExt JS 7.9のサポートを開始しました。サポートポータルにアクセスして最新バージョンをダウンロードしてください。
Ext JS 7.9をお試しください
Senchaチームは、すべての分野において開発者コミュニティの皆さんによりよいサービスを提供するべく取り組んでいます。ぜひ、最新のExt JS 7.9をお試しください。
- Ext JS 7.9 30日間無料トライアル版をダウンロードl
- Getting Started Guideを参照する
- Resource Centerを確認する
- KitchenSinkサンプルを確認する
アップデートについては、X(旧Twitter) や Youtube チャンネル (日本語はこちら:X(旧Twitter)、Youtubeチャンネル)をご覧ください。ぜひ、新バージョンでよりよいアプリの開発に取り組んでください。
7.9にアップグレードするには
無料のExt JS Upgrade Adviserツールを用いれば、最新のExt JSバージョンに移行する際に必要となるコード修正箇所を容易に特定することができます。ぜひ、お試しください。
Sencha Discord サーバーに参加する
Senchaコミュニティへの参加を検討している方は、数多くのExt JS エキスパートによるアドバイスやナレッジの共有が可能なSencha Discord Serverにご参加ください。参加は無料。ぜひ、コミュニティメンバーに加わってください。
- Sencha MVPが参加
- Senchaの開発者が数多く参加
- Sencha製品に関する理解、啓蒙を促進
- コミュニティへの参加、貢献が可能
- その他数多くのメリットが…
Ext JSのバージョン 3.x、4.x、5.x、6.xから最新の7.8にアップグレードするのは、大がかりな作業です。レガシーコードをレビューし、非推奨関数の対応、複数のバージョンにわたる互換性の問題への対応などが要求されるため、開発チームは相応の時間と労力を必要とします。
近年、さまざまな業界でグリッドの使用が著しい増加傾向にあります。これは、より大きなデータセットの処理と分析の必要性が増していることに起因します。金融、ヘルスケア、物流などの分野では、データを正確に操作する必要性が高まっています。これらの業界では、意思決定にスピードと正確性が求めらます。そうしたプロセスを強化するために JavaScriptグリッドが必要とされているのです。
Senchaチームは、GWT (旧 Google Web Toolkit) コンパイラを使用してWebアプリケーション開発を行う包括的なSencha Javaフレームワーク「GXT」のバージョン4.2をリリースしました。GXTを用いれば、Javaコードをコンパイルすることで、高度に最適化されたクロスプラットフォームHTML5アプリケーションを構築できます。