Ext JS 7.6リリース
このたび、Senchaチームは、Sencha Ext JS 7.6のリリースを発表しました。このリリースには、Grid、Modern Sliderfieldなどの新機能が含まれており、ClassicとModern双方のツールキットで、ユーザーの皆さんから報告された15件以上の品質問題の改善が含まれます。
この記事では、Ext JS 7.6のハイライトをまとめます。
Ext JS 7.6の新機能
拡張されたGridサポート: Classicと同等の機能をModern Gridでも
Modern Gridに、フィルタータイプリストを新たに追加しました。このリストグリッドフィルターを用いれば、Storeに存在する一意の値でフィルタリングを行うことができます。Storeを構成していない場合は、GirdのStoreを使用してフィルターの選択肢が作成されます。サンプルならびに使用法については、 Modern GridのList filterドキュメントを参照してください。
columns: [{
text: 'First Name',
flex: 1,
dataIndex: 'first',
filter: 'list' // These are shown in the order found in the grid's store
}, {
text: 'Last Name',
flex: 1,
dataIndex: 'last',
filter: {
type: 'list',
sorted: true,
sortDirection: 'ASC' // ASC (default) or DESC
}
}, {
text: 'Middle Name',
dataIndex: 'middle',
flex: 1,
filter: {
type: 'list',
menu: {
items: {
list: {
multiSelect: true // Allows multiselect filter
}
}
}
}
}, {
text: 'Department',
dataIndex: 'department',
flex: 1,
filter: {
type: 'list',
// define what you want to view in the list to filter (add custom filter)
menu: {
items: {
list: {
valueField: 'dept',
displayField: 'dept',
placeholder: 'Choose a dept.',
store: {
storeId: 'mystore',
sorters: ['dept'],
data: [{
dept: 'Management'
}, {
dept: 'Accounting'
}]
}
}
}
}
}
}, {
text: 'Active',
dataIndex: 'active'
}]
Modern Gridの列幅と位置は、Classic Gridと同様にステートフルになりました。次の例のように、ユーザーは必要に応じてGridを再配置でき、ページをリロードした後でも、そのルック&フィールが保持されます。
機能強化
Modern Sliderコンポーネントに垂直オプションを追加しました。これまで、Modern Toolkitでは、水平スライダーのみをサポートしていました。垂直スライダーを用いるには、Modern Sliderfieldで、「vertical: true」を設定します。Modern Toolkit用に新しい垂直スライダーを構成して使用する方法については、KitchenSinkサンプルを参照してください。
xtype: 'sliderfield',
label: 'Single Thumb',
values: 30,
height: 150,
vertical: true
垂直スライダーのコードサンプル
open tooling/npm Sencha CMDセントラルリポジトリについては、更新されたドキュメントの「Generate Simple Package for sharing with NPM application」の箇所を参照ください。
品質の向上
7.6リリースでは、お客様から報告されたいくつものチケットに対応するアップデートが含まれています。これには、以下の項目が含まれます。
- Modernの仮想Store向けの選択モデルの改善
- WindowsタッチデバイスにおけるExt.dataview.Listのスクロールパフォーマンス向上
- Classic TreePanelおよびGrid コンポーネントに対するJAWSスクリーンリーダーサポートの改善
- ツリーノードのHTMLエディタでのドラッグ&ドロップ操作の使いやすさ改善
- 4kスクリーンでのブラウザズームによるフィルターバーの位置合わせ改善
- Closureコンパイラのアップグレード
- Sencha CMDのMac OSX Montereyにおける問題の修正
Classic Toolkit – HTMLエディタで要素をドラッグ&ドロップ
詳細については、Ext JS 7.6 リリースノートを参照ください。
ExtGenおよびSencha Cmd
Ext JS 7.6をサポートするべく、ExtGenおよびSencha Cmdもアップデートしています。
バージョンサポート
Sencha Upgrade Advisor、Sencha Architect、Sencha Themerでも、Ext JS 7.6 のサポートを提供しています。サポートポータルにアクセスして、最新バージョンをダウンロードしてください。
Shown: Coworkee npmアプリとバージョン7.6へのアップデート
今後の計画
Ext JS 7.7の作業が本格化しています(*)。Senchaは、四半期ごとに定期的なリリースを実施するべく、順調に開発を進めており、新機能、品質改善、パフォーマンス、使いやすさの向上や改善の実施に取り組んでいます。
Sencha Architectについても、継続的なアップデートを行っています。Sencha Architect 4.3.2は、7.6リリースの一部として、Ext JS 7.6のみをサポートしています。Senchaチームでは、オンデマンドダウンロードとExt JS 7.6以前のすべてのバージョンのサポートを提供する準備も進めています。また、MAC M1 / M2バージョンのサポートの提供に向けての取り組んでいます。
Sencha は、Sencha Architectを新たにVisual Studio Code Extensionとして導入する準備を進めており、ローコードエディターを使用してハンドコーディングの労力を最小限に抑え、Ext JSアプリの迅速な開発を支援していく計画です。
私たちの目標は、品質とパフォーマンスの向上を通じて継続的なサポートを提供することです。ぜひ、 こちらからご意見をお寄せください。
* 紹介した機能は、GA版がリリースされるまでその提供をお約束するものではありません。
Ext JS 7.6をお試しください
Senchaチームは、すべての分野において開発者コミュニティの皆さんによりよいサービスを提供するべく取り組んでいます。ぜひ、最新のExt JS 7.6をお試しください。
アップデートについては、Twitter や Youtube チャンネル (日本語はこちら:Twitter、Youtubeチャンネル)をご覧ください。ぜひ、新バージョンでよりよいアプリの開発に取り組んでください。
7.6にアップグレードするには
無料の Ext JS Upgrade Adviserツール を用いれば、最新のExt JSバージョンに以降する際に必要となるコード修正箇所を容易に特定することができます。ぜひ、お試しください。
Sencha Discord サーバーに参加する
Senchaコミュニティへの参加を検討している方は、数多くのExt JS エキスパートによるアドバイスやナレッジの共有が可能なSencha Discord Serverにご参加ください。参加は無料。ぜひ、コミュニティメンバーに加わってください。
- Sencha MVPが参加
- Senchaの開発者が数多く参加
- Sencha製品に関する理解、啓蒙を促進
- コミュニティへの参加、貢献が可能
- その他数多くのメリットが…
Senchaチームは、GWT (旧 Google Web Toolkit) コンパイラを使用してWebアプリケーション開発を行う包括的なSencha Javaフレームワーク「GXT」のバージョン4.2をリリースしました。GXTを用いれば、Javaコードをコンパイルすることで、高度に最適化されたクロスプラットフォームHTML5アプリケーションを構築できます。
Ext JS開発を効率化し、生産性を加速する革新的なローコードエディター「Rapid Ext JS」の正式リリース「バージョン 1.0」の提供を開始しました。Sencha Ext JSを利用している開発者は、開発プロセスを効率化し、スムーズかつスピーディにWeb開発を推進できます。この記事では、Rapid Ext JSがExt JS開発プロジェクトの効率化にどのように貢献するのか、その主要な機能とともに紹介します。
Senchaチームは、Sencha Architect バージョン4.3.6の提供開始を発表します。この新バージョンでは、4.3.5リリースをベースとして、Ext JS 7.8での品質強化を受け、Classicツールキット向けの新機能Froalaサポートが追加されたほか、シームレスなインストール、容易なアップグレードプロセス、さらなる品質向上が図られています。