Sencha 2019/2020 ロードマップアップデート
少し前にSenchaのロードマップをご案内しました。これについてお客様から素晴らしいフィードバックをいただいており、2019/2020ロードマップにそれらの提案を取り入れたいと思います。
私はSencha Product Managerとして顧客と毎日やり取りする中で、Sencha製品の利用方法は企業ごとに千差万別であることを実感しています。皆様からのフィードバックは、製品の方向性を推進する上で大きな役割を果たします。
ClassicおよびModernツールキットへの継続的な投資
皆様から頂いたフィードバックにより、目標を調整しました。その内容に期待されるでしょうが、この調整でおわるのではありません。Ext JS Classicツールキットを使用してアプリケーションを開発しているお客様向けには、今後のリリースで機能強化を計画しています。Ext JS Modernツールキットを使用して開発する場合でも、新しいツールキットへのアップグレードについて心配する必要はありません。Ext JS ClassicおよびModernツールキットは、将来にわたって長期間利用できるファーストクラスのツールキットになります。これは、両方のツールキットに引き続き機能とパフォーマンスの強化を投資し、提供することを意味します。
Sencha のモダナイゼーションのミッション
Ext JSを前進させるための取り組みの一環として、以前にExt JS 8.0(コードネーム「Sequoia」)のリリースに伴う新しいツールキットの導入を発表しました。しかし貴重なご意見と分析に基づくと、最新のJavaScript構文をサポートするまったく新しいツールキットは必要ないことが分かりました。その代わりに、現在のツールキットをさらに強化し、既存のランタイムを活用してより多くの価値とオプションをユーザーに提供することに投資と革新を続けます。
- 今後のリリースでは、アップグレードのライフサイクルは引き続きスムーズかつ徐々に進化します。
- 現在および将来のプロジェクトで引き続きClassicツールキットとModernツールキットを使用し、使い慣れた製品でアプリケーションを構築できます。
- 当社のエンジニアリングチームは、ECMAクラス構文を使用してExt JSクラスおよびコンポーネントを作成できるトランスパイラー変換プロセスに取り組んでいます。このプロセスは開発者に対して透過的です。
- 人気のあるグリッドコンポーネントは、新しい機能で強化されます。グリッドのパフォーマンスと品質の改善が引き続き焦点となります。
- ツールキットのすべてのコンポーネントの全体的な使いやすさ、アクセシビリティ、および品質が大幅に改善されます。
私たちの目標は、フィードバックを継続的に聞き、ロードマップと計画に透明性を確保することです。使いやすさ、パフォーマンスの向上に焦点を当て、高品質の製品を提供しています。
改善して欲しい機能や追加してほしい機能があれば、 <brandon.donnelson@sencha.com>宛てにメールをお送りいただくか、またはサポートポータルからリクエストを送信してください。
FAQ
今後、Classic ツールキットは廃止されますか?
いいえ、機能の強化と品質の向上に焦点を当てます。
今後、Modern ツールキットは廃止されますか?
いいえ、機能の強化と品質の向上に焦点を当てます。
ECMA 2016+言語機能を使用したいのですが、現時点で可能でしょうか?
はい、ExtAngular、ExtReact、およびExtWebComponentsで行えます。また、開発者に透過的なECMAクラス構文を使用してExt JSクラスを作成できるように、トランスパイラー変換プロセスを設計しています。
TypeScriptのサポートを追加する予定はありますか?
はい、TypeScriptの定義を提供することを目指します。
Sequoia(セコイア)とは何ですか?
Sequoiaは、メジャーバージョン8.0の開発コード名であり、フレームワークの改善、モダナイゼーション、機能強化に多額の投資を行っています。
注意:これらの計画とロードマップは、現時点でのSenchaの方向性を示したもので、開発計画とその優先度は、変更される可能性があります。従って、ここに記載した製品機能や提供スケジュールのいずれについても、その提供をお約束するものではありません。また、製品スケジュールや製品ロードマップは、いずれの契約を中止ないしは置き換えるものではなく、お客様が利用されている製品のアップグレード、アップデート、機能改善、他のメンテナンスリリースについては、Software License Agreementに基づいて提供されます。

Ext JSのバージョン 3.x、4.x、5.x、6.xから最新の7.8にアップグレードするのは、大がかりな作業です。レガシーコードをレビューし、非推奨関数の対応、複数のバージョンにわたる互換性の問題への対応などが要求されるため、開発チームは相応の時間と労力を必要とします。

近年、さまざまな業界でグリッドの使用が著しい増加傾向にあります。これは、より大きなデータセットの処理と分析の必要性が増していることに起因します。金融、ヘルスケア、物流などの分野では、データを正確に操作する必要性が高まっています。これらの業界では、意思決定にスピードと正確性が求めらます。そうしたプロセスを強化するために JavaScriptグリッドが必要とされているのです。

Senchaチームは、GWT (旧 Google Web Toolkit) コンパイラを使用してWebアプリケーション開発を行う包括的なSencha Javaフレームワーク「GXT」のバージョン4.2をリリースしました。GXTを用いれば、Javaコードをコンパイルすることで、高度に最適化されたクロスプラットフォームHTML5アプリケーションを構築できます。