Sencha 2024/2025ロードマップ
このブログ記事では、近い将来に計画しているSencha製品のリリースについての詳細を説明します。Sencha チームでは、日々お客様と対話を続けており、皆さんのフィードバックが、製品全体の方向性の決定に大きな役割を果たしています。ロードマップアップデートの詳細を説明する前に、ここ数ヶ月で提供した内容についてまとめておきたいと思います。
最近のリリース
Sencha Ext JS 7.8 – 2024年5月22日リリース
Sencha Ext JS 7.8 は、2024年5月22日にリリースされました。このリリースでは、新機能と品質向上の双方を提供しています。Ext JS 7.8 リリースには、Classicツールキットの新機能としてFroalaのサポート、CheckBox、Grid、DataViewの改善と、Grid、Combo、CheckBox、Chart、Date Field、TreePanel、Storeなどの要望の多かった機能の強化に加え、ツールキットとSencha Toolingの両方での品質向上を施しています。
7.8の主なハイライトは次のとおりです。
- Ext JSのModern / Classicツールキットの品質強化は、Grid、Chart、TreePanel、ComboBox、Date Field、Storeなど、さらにオープンツールなどにフォーカス
- Froalaエディタのサポートを、従来のModernからClassicツールキットに拡張
- Sench Ext JS kitchensinkサンプルの改善
- Senchaツールの改善:
- CMD、Sencha Architect、Themer、ToolingsでLTS Javaバージョン17/21とNode 20をサポート。ユーザーにさらなる柔軟性を提供
- クロージャコンパイラのアップグレードによりES14 (2023) までサポート
- Sencha JetBrainsプラグインで2023.3.3 IDEバージョンのサポート修正を提供
- ExtGenとSencha Cmdのアップデート
- Upgrade Advisor、Sencha Architect、Themerの品質強化
- IDEプラグイン
- Sencha JetBrainsプラグイン、Sencha Eclipseプラグイン、Sencha Visual Studio CodeプラグインでExt JS 7.8をサポート
- ユーザーの要望に応える数多くの品質改善
以下は、Senchaチームの現在の取り組みと、今後取り組む予定のプロジェクトの概要です。
Sencha React ReExt – Ext JSとReactの統合
Sencha ReExtは、Ext JSコンポーネントが提供するすべての機能とそのパワーを、React開発者にもたらします。このリリースでは、以下の点にフォーカスしています。
- Reactの最新バージョンをサポート(現在はv18。まもなくv19をサポート)
- Ext JSの最新バージョン(現在 v7.8)をサポート
- Next JSなどのReactフレームワークのサポート
- Ext JSテーマの使用
- ModernツールキットとClassic ツールキットの双方をサポート
- 右から左に記述する言語(RTL)をサポート
- Ext JSロケールのサポート
現在開発中(近日リリース予定)の製品
Rapid Ext JS(Visual Studio Code Extension)v1.0.0
Rapid Ext JSは、Ext JSアプリケーションの迅速な開発をサポートするVS Code GUIプラグインです。この軽量なGUI拡張機能は、ローコードエディターを使用することで、開発者の手作業によるコーディング作業を最小限に抑えることができます。Rapid Ext JSは、140以上のExt JSコンポーネントをサポートしており、ドラッグ&ドロップによる迅速な開発、リアルタイムプレビューによるUIの編集をはじめ、さまざまな支援機能を提供します。ベータリリースに続き、開発チームはExt JS 7.8のサポートを含む、製品版の「1.0」パブリックリリースに向けて準備を進めています。
Sencha Architect 4.3.6
Sencha Architect は、デスクトップとモバイル デバイスでクロスプラットフォーム HTML5 アプリケーションを開発するための究極のビジュアル アプリ ビルダーです。このリリースでは、次の点に重点を置いています。
- すべてのプラットフォームでシームレスなインストールを実現
- アプリケーションとコンポーネントのスタイルを素早く設定できるテーマタブのサポート
- 7.8からClassicツールキットでFroalaコンポーネントをサポート
- アプリケーションアップグレード機能の強化により、最新のExt JSバージョンにアプリケーションをシームレスにアップデート
- Windows、macOS、Linuxのすべての主要プラットフォームをサポート
その次の予定
GXT 4.2.0 リリース
GXT は、GWT(旧 Google Web Toolkit)コンパイラを使用してWebアプリを構築するための、Senchaが提供する包括的なJavaフレームワークです。開発者は、Javaでアプリを作成し、そのコードを高度に最適化されたクロスプラットフォームHTML5コードにコンパイルできます。
品質強化にフォーカスしたこのリリースには、次の内容が含まれる予定です。
- より新しいJavaバージョンのサポート(Java LTS 17/21)
- GWT 2.11.0のサポート
- ユーザーからの最も要望の多いリクエストの実現
パブリックリリースに先立ち、ベータ版のリリースを計画していますので、ベータプログラム参加に興味のある方は、Senchaアカウント マネージャーまでお問い合わせください。
Ext JS 7.x
品質強化にフォーカスしたリリースを予定しています。このリリースには、次のアップデートが含まれる予定です。
- ツールキットとツールのアップデートの双方における、数多くの改善
- グリッド機能の強化
- クロージャコンパイラのCMDの改善とオープンツール/NPMの改善
- ユーザーからの要望に応える品質向上
Sencha Test 2.5
Sencha Testは、Ext JS向けの最も包括的なユニットテスト/エンドツーエンドテストのソリューションです。Sencha Testリリース 2.5では、次のような品質強化にフォーカスしています。
- 最新のブラウザバージョンのサポート
- Webdriverモードの品質向上
- ユーザーからの最も要望の多い問題への対応
さらにその先
Rapid Ext JS(Visual Studio Code Extension)v1.x
Rapid Ext JS – このアップデートリリースでは、次の点にフォーカスする予定です。
- Rapid Ext JSの数多くの品質強化
- Sencha ArchitectからRapid Ext JSへの容易な移行サポートを拡張 – 既存のSencha Architectプロジェクトを開いてRapid Ext JSで変更可能に
Ext JS 8.0 – 機能リリース
7.x アップデートと並行して、開発チームでは次のメジャー バージョンのリリース計画にも取り組んでいます。
次期メジャーリリースでは、次の機能が検討されています。
- Gridコンポーネントの改善 – グリッドのロック、セルの編集、フィルタリング、サマリーなど
- 双方のツールキットで新しいテーマを提供 – Ext JSコンポーネントの外観と操作性をモダナイズし、視覚的に魅力的でユーザーフレンドリーなアプリを作成可能に
- ClassicツールキットとModernツールキットの双方で新しいマテリアルデザインテーマを追加
- テーマ内のコンポーネントレベルでインタラクションダイナミクスを強化
- Ext JSツールキットとツールの更新の双方で、ユーザーから最も多く寄せられた要望に対応
- 下位互換性により、既存のインフラストラクチャとの容易な統合、従来バージョンのExt JSからのアップグレードに対しスムーズな移行パスを保証
- このリリースでは、互換性に影響する変更を制限することにもフォーカス
- ユーザーにシームレスな移行を提供するため、混乱を招くような変更を可能な限り削減することを最大の目標に設定
- 製品のアップグレードや機能強化を慎重に評価し、現在の統合、セットアップ、カスタマイズへの影響を検出
注意: これらの計画とロードマップは、現時点でのSenchaの方向性を示したもので、開発計画とその優先度は、変更される可能性があります。従って、ここに記載した製品機能や提供スケジュールのいずれについても、その提供をお約束するものではありません。また、製品スケジュールや製品ロードマップは、いずれの契約を中止ないしは置き換えるものではなく、お客様が利用されている製品のアップグレード、アップデート、機能改善、他のメンテナンスリリースについては、ソフトウェアライセンス契約に基づいて提供されます。
*これらの機能は実装が完了し、GAリリースが行われるまでコミットされません。
Sencha Discord Serverにご参加ください
Senchaコミュニティと関わりたい方は、多数のExt JSエキスパートからのサポートや学び、情報共有が可能なSencha Discord Serverに参加ください。参加無料。ぜひ、コミュニティの一員になりましょう!
- Sencha MVPが参加
- 数多くのSencha開発者が集う場
- Sencha製品の認知を拡大
- コミュニティへの参加と貢献が可能
- さらに多くの特典が…
Senchaチームは、GWT (旧 Google Web Toolkit) コンパイラを使用してWebアプリケーション開発を行う包括的なSencha Javaフレームワーク「GXT」のバージョン4.2をリリースしました。GXTを用いれば、Javaコードをコンパイルすることで、高度に最適化されたクロスプラットフォームHTML5アプリケーションを構築できます。
Ext JS開発を効率化し、生産性を加速する革新的なローコードエディター「Rapid Ext JS」の正式リリース「バージョン 1.0」の提供を開始しました。Sencha Ext JSを利用している開発者は、開発プロセスを効率化し、スムーズかつスピーディにWeb開発を推進できます。この記事では、Rapid Ext JSがExt JS開発プロジェクトの効率化にどのように貢献するのか、その主要な機能とともに紹介します。
Senchaチームは、Sencha Architect バージョン4.3.6の提供開始を発表します。この新バージョンでは、4.3.5リリースをベースとして、Ext JS 7.8での品質強化を受け、Classicツールキット向けの新機能Froalaサポートが追加されたほか、シームレスなインストール、容易なアップグレードプロセス、さらなる品質向上が図られています。